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◆意匠
岩谷堂箪笥の意匠は永い年月を経て多くの職人たちの手によって研究・開発されてきました。江戸時代後期の岩谷堂箪笥を現在の岩谷堂箪笥のデザインと比較すると質素な印象を受けます。岩谷堂箪笥の種類は、三尺、三.五尺の整理箪笥を基本としていますが現在では、洋服・衣裳・整理箪笥の三点セット、茶箪笥、書棚、小箪笥、座卓など多くの箪笥が生産されています。
珍しい箪笥としては、階段にも利用されたという上面が段々になった階段箪笥。船に積み込んで金庫の代わりを果たしたという頑丈な舟箪笥。火事などの非常時に移動しやすいように車がついている車箪笥(車付箪笥)などその種類は多く、見るだけでも興味のそそられる箪笥があります。 |
◆塗り
岩谷堂箪笥の漆塗りには代表的なものに、拭き漆塗りと木地蝋塗りの2種類があります。
拭き漆塗りも透明の木地蝋塗りも、どちらも多くの手間がかかります。この漆塗りの工程が岩谷堂箪笥の欅の木目の美しさをいつまでも保つのです。何年も経て次第に欅も木目が見えてきます。まさに漆がさえてくるのです。時を経るほど、独特の風合いが醸し出されるのも、本物の漆塗りならではの味わいといえます。
またこの他に、朱塗り、黒蝋色塗り等有色の塗りもあります。 |
◆金具
岩谷堂箪笥の大きな特徴の一つは飾り金具にあります。この金具には「手打彫り」のものと、南部鉄器金具のものと2種類あります。
一棹の箪笥に60〜100個ほどの金具が飾られますが、鮮やかに浮き彫りされた絵模様は堅牢さはもちろん、岩谷堂箪笥としての格調を高めています。
絵模様の種類には、龍、花鳥、虎に竹、唐草、松竹、桐、ボタン等があり、最近は、お客様の家紋等、ニーズに応えたデザインを開発しております。 |
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